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[発電機]災害対策をはじめ多様なシーンで活躍
ポータブル発電機の需要が拡大傾向

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災害対策をはじめ多様なシーンで活躍
ポータブル発電機の需要が拡大傾向

発電機

レジャー、DIY、農業や土木作業などのほか、オフィスや家庭での災害時対策など、多様なシーンでポータブル発電機が活用されるようになっており、ホームセンター(HC)でも重要な商材となっている。2018年もさまざまな災害が起こったことから、需要は伸びる傾向にあり、今後も根強い需要が期待できるカテゴリーだ。多様な商品が出回っているため、店頭ではわかりやすい情報訴求のほか、安全面での啓発活動も重要だ。(本誌:上明戸聡)

 

災害の多発で需要が高まる傾向に

 

 2011年の東日本大震災を機に、大きく伸長した国内のポータブル発電機市場は、その後落ち着き、年間出荷量は10万台前後で推移している。一般社団法人日本陸用内燃機関協会では、定期的に出力3kVA(キロボルトアンペア)以下の「携帯発電機」についても出荷実績を集計、発表している。これによると17年の国内生産分の国内出荷実績は5万9121台、海外生産分の日本向け出荷実績は5万631台で、合わせて10万9752台とされている。

 

 この数値は16年実績の9万6642台より増加しており、18年も災害が多発したことから、需要は高まっているとみられる。

 

 災害時の対策以外でも、機器の小型軽量化、高性能化などによって活用シーンは広がる傾向にある。こうした多様化する活用シーンに応じて、適切な機種を提案できる体制を整えていくことがますます重要になっている。

 

 

安全対策面での情報発信も重要

 

 HCなどで主に扱われているポータブル発電機は、いくつかのタイプに分かれるほか定格出力も多様。

 

 とくに重要なのは、使用する電気機器が必要とする消費電力に合った定格出力を持つ機種を選ぶことだ。電気機器の中には、起動時に通常の消費電力より大きな電力を必要とするものもあるため、それを計算に入れたうえで検討する。

 

 発電機の定格出力は「kVA」で表示されることが多いが、この数値は使用時の消費電力である「kw(キロワット)とほぼ同じ。これを目安にたとえば使用する電気機器の起動電力の合計が1kwであれば、1kVA以上の出力を持つ機種を選ぶ必要がある。

 

 また、安全対策に関する注意喚起も重要だ。18年の北海道での地震の際には、停電時に室内でポータブル発電機を使用し、一酸化炭素中毒による死亡事故が発生。経済産業省が注意喚起を行う事態となった。一般的にポータブル発電機の排気ガス中には一酸化炭素が多く含まれるため、空気がこもるような場所で使用するのは危険。また燃料注入時にはエンジンを止めることなど、基本的な安全対策を徹底する必要がある。

 

 また災害対策など、突然使用するケースに備えて燃料の確認やメンテナンスなどにも注意しておく必要がある。

 

 こうした安全対策については経済産業省などでも指針を出しているほか、各メーカーでも製品の表示などで注意喚起を行っているが、店頭でも適切に情報発信していくべきだろう。

 

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災害対策をはじめ多様なシーンで活躍
ポータブル発電機の需要が拡大傾向

注目商品トレンド

ヤマハモーターパワープロダクツ
ヤマハインバータ発電機「EF1800iS」
プロユースやバックアップ電源に必要な高出力と新機能を追加
ヤマハインバータ発電機「EF1800iS」

 ヤマハモーターパワープロダクツは、小型・軽量かつスタイリッシュなスクエアボディーに1.8kVAの高出力性能と多くの新機能を織り込み、工事現場などでのプロユースや非常用バックアップ電源など幅広い用途と電気製品に使用可能なヤマハインバータ発電機の新製品「EF1800iS」を、2019年2月15日から発売する。

 

 「EF1800iS」は、余裕の出力性能や小型・軽量スクエアボディーなど、プロユースを意識した性能と機能を追求した新製品。家庭電源(15A)を上回る1.8kVA の高出力性能を持つほか、多様な電力供給を実現する同社初の12Vアクセサリーソケット、エンジンスイッチと燃料コックを併せた、始動を簡易にするスマートコック、起動電力が必要な機器の始動に役立つ「ブーストモード」などを搭載。

 

 小型・軽量なボディーに、運搬しやすい3つの大型ハンドルを備えたデザインと、クラス最高の連続運転時間を確保する(※同社調べ、2018年10月現在)大型燃料タンクを備える。

 

 このほか、工具を使わずレバーを回すだけでキャブレター内の残燃料を排出できる専用コック、多機能L EDインジケーターや暗所作業時にコントロールパネルを照らすLEDライト、3.6kVAを確保する並列運転など、充実した機能を備えている。

 

ダイシン
携帯発電機「CBM2600」
幅広い用途に使える高出力と長時間運転を実現
携帯発電機「CBM2600」

 ダイシンでは、信頼性の高いホンダエンジンGP200を搭載した新型携帯発電機「CBM2600」を発売し、本田技研工業の子会社であるホンダパワープロダクツジャパンを通じて、2018年12月から販売している。

 

 最大の特徴は2.6kVA(60Hz仕様)/2.3kVA(50Hz)の高出力を実現した点。建築現場や工事現場などのプロユースからDIYなど、幅広い用途に使用できる。また13ℓの大型燃料タンクを採用したことで、プロユーザーが求める長時間運転にも対応(約8.0時間 /60Hz仕様、約9.0時間 /50Hz使用)している。

 

 さらにオイル不足による焼き付きトラブルを防止するためのエンジンオイルセンサーや、過電流から発電機を保護するサーキットブレーカーなど、発電機を安全に使用するための装備も充実している。このほか保管場所から使用場所への移動に便利なホイールキットも別売りで用意されている。

 

別売りのホイールキット装着時