脱・プラスチックの動きが加速している。
この5月に欧州連合(EU)の執行機関である欧州委員会が使い捨てプラスチック製のレジ袋や食器などの使用を禁止、抑制する方針を提案した。
これを受けるような形で、米スターバックスコーヒーは、7月9日、2020年までにプラスチック製のストローを全世界の店舗で全廃すると表明。さらには、米大手ハンバーガーチェーンのマクドナルドもこの9月からイギリスとアイルランドでプラスチックストローを紙製に切り替える。
自然に分解することがなく、海洋などの環境汚染問題の根源とみなされているプラスチック製ストローは、早晩、先進国から消えていくことになりそうだ。
それだけではない。
8月10日には、ニュージーランド政府が、今後1年をかけて使い捨て製のレジ袋を廃止する方針を発表している。
世の中の流れは、もはや脱・プラスチックに向かっており、日本もこうした動きを他人事として見ていられなくなる。
ストローやレジ袋のみならず、トレイやパッケージなどを考えれば、いまの売場の状態を根本から変えなければいけなくなるはずだ。
しかし、ピンチはビッグチャンス。このトレンドはそれほど悲観的なことではない。
たとえば、レジ袋は全世界で年間5兆枚が使われているというデータもあり、これが生分解性のものにとって代わるのだから、今後の流通産業界には、かなり大きな勝機が宿っていることになる。