トロント・ブルージェイズの川崎宗則選手(32:ムネリン)の人気が急上昇中だという。
川崎選手は60試合に出場時点で、打率2割2分5厘、1本塁打、17打点と成績はいまひとつ。その結果、6月25日には、マイナーに降格した。
しかし、そこから先が他の日本人メジャーリーガーと違うところだ。
トロントの地元紙(電子版)が『カワサキが恋しい13の理由』という特集を組み、川崎選手の降格を惜しんだのだ。
そして、レギュラー選手の故障者リスト入りによって、48時間後には再びメジャーに昇格。地元紙は「カワサキが帰ってくる」と大喜びだった。
川崎選手をトロントの人気者にしたのは、5月26日のボルチモア・オリオールズ戦だ。逆転サヨナラ二塁打を放った後、ヒーローインタビューで発した「サンキュー ベリー マッチ。マイ ネーム イズ ムネノリ カワサキ。アイ アム フロム ジャパン。アイ アム ジャパニーーーズ」のコメントだった。
「アイ アム ジャパニーーーズ」のフレーズは彼の代名詞にもなっている。
そのほかにも、明るさ、微笑、笑い声、ダンス、変な英会話、おじぎ、仲間への称賛…といった特徴が彼をトロントの人気者にしている。
プロ野球選手の本業は野球だ。勝利や数字が第一であり、ムードメイキングの力の有無などは、本来、問われないはずだ。
しかし、川崎選手の場合は、野球の実力以上に、キャラクターからくるムードメーカー的な要素がチームに貢献し、同僚の選手や地元のファン、球団からも大きく評価されている。
まあ、自分の職場を振り返ってみても、ギスギスした雰囲気の中で仕事をしても、良い結果は残せないものだ。
川崎選手のような人物が部署にいて、潤滑油やリフレッシュメントの役割を果たせば、働く人たちのモチベーションは上がる可能性が高い。
その意味では、職場とは、真面目な仕事人間の集合体だけが必ずしも最高の状態とは言えず、実力はそこそこでも、場を盛り上げる力のある人も必要としているのかもしれない。
※いつも唐突で申し訳ありませんが、明日、明後日と高知県高知市に出張するため、BLOGをお休みします。次回は、7月11日(木)の更新になります。よろしくお願いします。