《あなたがいらないものは私もいらない》
ある家の壁にこんな貼り紙がされていた。
きっと不法投棄が多いのだろう、と想像しすぐにその場は離れてしまったが、よくよく考えてみると、自分も同じようなことをしていた気がする。
サイズが合わなくなったり、着なくなったシャツや靴やネクタイ、またはMDプレイヤーやCDプレイヤー、ラジカセ、時計などをだれかれとなくプレゼントしたりしていたことを思い出した。
私としては、よかれと考え、プレゼントしていたつもりだったが、それは大きな誤りではないかと気づかされた。
逆に言えば、あげてしまうのは惜しい、と考えるものこそプレゼントする価値があるのかもしれないが、これはよくわからない。
《あなたがいらないものは私もいらない》
そして、世の中を見渡せば、放射性廃棄物、大量の二酸化炭素、流出した石油…。誰もいらないようなものは、まだまだある。