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ユニー、持ち株会社制に移行する

 ユニー(愛知県/前村哲路社長)は、持ち株会社制に移行すると発表した。サークルKサンクス(東京都/中村元彦社長)を株式公開買付(TOB)で完全子会社化した後、ユニーを会社分割する。持ち株会社への移行は来年2月21日を予定。新社名はユニーグループ・ホールディングスになる。

 

 ユニーは、持ち株会社制への移行理由を①商品開発、物流、販促などのグループシナジー発揮、②海外戦略、M&A(合併・買収)戦略、新規事業戦略などの立案・実行、③人材交流、資金管理一元化によるグループ経営資源再配分など、と挙げている。

 

 なかでも注目したいのはM&Aだ。それというのも、同社の金城湯池(ドミナント)である愛知県は現在、日本屈指の大競合エリアと化しているからだ。

 

 平和堂(滋賀県/夏原平和社長)やオークワ(和歌山県/福西拓也社長)、バロー(岐阜県/田代正美社長)などの県外勢が本格参戦する中にあって、防戦を強いられ、悲鳴を上げている地元の有力企業は少なくない。

 持株会社にしておけば、こうした企業を事業会社として仲間に迎えやすく、シェアアップを図りやすい。

 

 すでに噂レベルの話としては、A社、B社と具体的な名前も上がっており、心中穏やかではない企業も多いはず。北海道発の「アークス化」は日本全土を巻き込みそうな兆しを見せている、と言ったら言い過ぎか?

 

(『チェーンストアエイジ』誌2012年3月1日号)