生物学的に見て、人間は、決して強い生き物とは言えない。
丸裸の場合には、「陸」「水」「空」のいずれでも、いろいろな生き物に負けてしまう。1対1で格闘すれば、生命がいくつあっても足りはしない。
だから人間は、頭を使った。
知恵を絞り、火を利用し、道具、服、家、武器をつくり、決して強くない身体を守った。
狩猟をして、農耕をして、定住をして文化をつくった。
病気と闘い、原因を追究して、長寿できるようにした。
その結果、生命体としては決して強いとはいえない人間が地球の主役になっている。
大創産業(広島県)の矢野博丈社長は、このことを「恐れおののく力」と言っている。意味は、弱いことを知っているから強くなれる、ということだ。
昨日のBLOGで書いたように、だから矢野社長は、慢心してはいけないと自戒してきた。
「恵まれた者は不幸だ。恵まれているから、そこから先の努力をしなくなる」と矢野社長は続けた。