2010年8月、イオン(千葉県/岡田元也社長)グループの新生コックス(東京都)が誕生した。『チェーンストアエイジ』誌2011年3月15日号では、就任から6か月を経た池内清和社長のインタビューを掲載するが、その触りの部分を、今日明日2回に渡ってお届けする。
アパレル業界は、もはやSPA(製造小売業)企業しか伸びていない。SPA企業とは製販を一体化して一気通貫している企業のことである。
SPA企業の中でも伸びているのは、ユナイテッドアローズ(東京都/重松理社長)やビームス(東京都/設楽洋社長)に代表される「セレクトSPA」という業態だ。彼らは、買い付けてきた他社ブランド(=セレクト)に加え、自社のオリジナル商品も展開。ライフスタイルを提案していることが特徴である。
もうひとつは、ユニクロ(山口県/柳井正社長)、しまむら(埼玉県/野中正人社長)、スゥエーデンのH&M、スペインのZARA、アメリカのFOREVER21など「ファストファッション」を扱う「グローバルSPA」である。
小島ファッションマーケティング(東京都)の小島健輔さんによると2010年度の「セレクトSPA」は年率5%、「グローバルSPA」は同8%伸長している。
ところが、総売場面積の増大によって、「グローバルSPA」の坪効率は、一気に低下しており、2011年度の伸び率予想は3%を切っている。
その中で、2011年度も伸びると予想されているのは「セレクトSPA」だ。
個別企業の売上高伸び率で言えば、ポイント(東京都/福田三千男社長)傘下のトリニティーアーツ(東京都/荒川修社長)が展開する「スタジオクリップ」や「ニコアンド」というライフスタイル型のブランドが最も伸びている。
それらは、アパレルのみを販売するというブランドではなくて、服飾雑貨や生活雑貨をふくめ、コーディネートで訴求している。
米国でいえば、アンソロポロジー
http://www.anthropologie.com/anthro/e4x/i18n.jsp?_requestid=190のようなブランドだ。
このように同じSPAであっても、同じように伸びるわけではないのである。(明日に続く)
詳しくは、『チェーンストアエイジ』誌2011年3月15日号をご覧ください。