7月21日、日本リテイリングセンターの渥美俊一チーフコンサルタントが多臓器不全のため83歳で死去した。
ペガサスクラブの立ち上げは、ウォルマート創設と同じ1962年なので、約半世紀にわたってチェーンストアの発展に尽力してきたことになる。
ダイヤモンド・フリードマン社との関係も古く、当社創立の1970年から40年間の間柄ではある。しかし、『チェーンストアエイジ』誌で定期連載を執筆いただき、月に1度、2時間弱の打ち合わせをスタートしたのは2004年ごろからなのでわずか6年間。その意味では、最晩年の渥美さんとお付き合いをさせていただいたと言える。
最後にお会いしたのは5月28日。連載「ATSUMI SPEAKS」の打ち合わせで青山の本部にお邪魔した時だ。胸部大動脈瘤のため、声を出すのがつらそうで、話をうかがえたのは20分間。通常は、話が終わると即、退室を促されるのだが、この日はずいぶん雰囲気が異なり、その後、初めて40分間も四方山話をした。よほど心細かったのだろう。また何か期するものがあったのかもしれない。いずれにしても、まだまだ話を聞かせて欲しかった。
(『チェーンストアエイジ』誌2010月8月1日号)