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東日本大震災こそ記者クラブ制度を活用すべきだ

 終日、東北大震災に関するテレビを観ていると、その報道合戦ぶりに目を奪われる。

 

 ヘリコプターを飛ばし、クルマを飛ばし、災害の地に足を踏み入れ――。本当に感心するくらいに様々な角度からアプローチしてレポートしている。

 

 だから、テレビ画面の前に席を置き、チャンネルをザッピングしていれば、あたかも現場にいるような臨場感をもって現地の状況を知ることができる。

 

 視聴者にとっては、ありがたいことこの上ないのだが、取材される側としては、これは迷惑この上ないことだと言えまいか?

 

 ただでさえ不安であるにもかかわらず、空にはヘリコプターが轟々と行き交い、避難先には、カメラとマイクを片手に“レポーター”が土足で入ってくる。

 

 現地を実況レポートすることは、大事な報道であるから否定はしない。

 しかし、そこに競争論理を取り込み、報道合戦することは、1)被取材者、2)(自衛隊などの)救援者、3)(その他)行政など、にとっても迷惑千万だ。

 

 実は、こういう時こそ、記者クラブの出番であり、代表カメラを入れ、映像や音声は共有すればいい。

 マスコミには、現地にかける負担を最小限に抑える努力が欲しい。

 

 むしろ、報道合戦は、NHKが総合テレビと教育テレビで行っているような「実況」と「安否情報」の棲み分け、また解説の切り口や切れ味で行うべきだろう。

 

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 http://diamond-rm.net/articles/-/3523