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テスコジャパン、いよいよ本腰 新フォーマット「テスコ」を2店舗開業

 テスコジャパン(東京都/マイケル・フレミング社長)が新しいフォーマットになる「テスコ」(テスコ本八幡店、テスコ白根旭台店)を12月初旬に開業した。

 

 ご存じのように、テスコ(英国)は世界3位の売上規模を持つ小売業。

 2007年4月に小型スーパーマーケットの「テスコエクスプレス」を出店後、徐々に店舗数を増やし、現在は12店舗(企業全体では130店舗)を展開するに至っている。

 

「テスコ」の売場規模は「テスコエクスプレス」の約2倍の約200坪。さぞかし、進化を遂げた店舗になっているのだろうと期待して見に行ったが、新しい試みは、店舗規模と立地選択以外に確認することができなかった。

 価格は、高くはないが、安くもない。商品的に目を引くのは、プライベートブランドだが、その数は数十アイテムというところ。精肉はアウトパックなので何となく迫力に欠け、鮮魚はインストア加工だが魚種が少なく楽しさはない。斬新な取り組みを見いだすことはほとんどできず、全体的には無機質な感じが漂っている。

 

 12月10日に『スーパーマーケットほど素敵な商売はない』(ダイヤモンド社:税込1500円)を上梓した作家の安土敏さんは、同書の中で「『どこが良いのか分からない』と言われる普通の店が強い」(P38)と書いているので、テスコの手法は、食品スーパーの“王道”と言えるのかもしれない。

 

 しかしながら、たとえば、テスコ本八幡店の場合、隣には、ドン・キホーテの「ピカソ」、KY(カカクヤスク)政策で復活する西友。JR本八幡駅のエキナカには、クイーンズ伊勢丹、線路を挟んだ向こう側には、オーケーもあり、熾烈な生き残り競争が繰り広げられている。

 そしてもし、この激戦区の中で「テスコ」が通用するとするなら、「日本市場ほど難しいマーケットはない」「日本ほど味に厳しい国はない」などという定説はひっくり返されることになる。