「守破離」(しゅはり)とは、何かを学び始め、独立するまでの3段階を示す言葉だ。
最初は師匠の教えを忠実に学ぶ。次に師匠の教えから自分の型として磨き上げる。最後には師匠を離れ、新しい独自の型を生み出すというものだ。
原典は、“能楽の祖”である世阿弥や茶の千利休、不白流茶道開祖の川上不白など諸説がある。
そして、この「守破離」という言葉を小売業の企業に当てはめてみるととても面白い。
師匠を持たなかった企業。師匠と仰いだ小売業から基本型を学ばなかった企業。学んだけれども“守”の段階で停滞している企業。さらに一歩進んで、“破”までステップアップした企業…。
現在発売中の『チェーンストアエイジ』誌2009年9月15日号の特集「日本の小売業1000社ランキング」を見ながら、各社がどの段階にあるのか、思いを巡らせた。
ひとつ気づいたのは、勝ち組と思しき企業は、一様に“離”の段階に達しているということである。