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エジプト出身タレント、フィフィさんの主張

 エジプト出身のタレント、フィフィさんのブログが注目を集めている。

 チュニジアでの「ジャスミン革命」を受けて、母国エジプトに飛び火した“エジプト革命”について記したもので、2011年2月3日にアップされた「エジプトの夜明け~新たな一頁へ~」と題した項目は秀逸だ。

 

 「“エジプト革命”の本質は、アラブ人による〈親米〉〈独裁〉〈長期〉政権打倒にある」と喝破している。

 詳細については、http://ameblo.jp/fifi2121/にアクセスして直接読んでいただきたい。

 

 その中で、彼女が抱く不満は、日本の“エジプト革命”に対する報道姿勢である。

 

 「日本でまともにアラブを解説してくれるような報道は今までも少ない、そしてこの場に及んでも、アラブの情勢をうまく伝えられる報道機関が無い訳で。アラブについて研究してる人は少なく無いはずなのにね、なんで、なんにでも解説するような人にコメントさせてんの?信用できる情報ではないですよ」(本文ママ)。

 

 その通りだと膝を叩いた。

 岡目八目という言葉があるから、素人コメンテーターにまったく価値がないと一刀両断にはできないけれども、“何にでもコメントできる素人”なんて信じられない。

 また、何度かこのBLOGでも書いている(2010年3月23日、2010年6月11日)ように玄人を装ってコメンテーター席に着く、日本の文系学者の大半は本当にひどい。現場に出ない、学会の枠を出ないのにいっぱしのことを我が物顔でのたまっている。

 さらには、タレントのコメンテーターなど言わずもがなである。

 

 日本の視聴者は、アラブ情勢についても、プロの解説を受けることなく、こうした輩の発言に惑わされながら、アジアの片隅で本人たちも気づかぬうちに国際的価値観から遠のいていっているのである。