[東京 10日 ロイター] – 政府は10日、新型コロナウイルス感染症対策本部を持ち回り形式で開き、群馬・石川・熊本の3県に適用しているまん延防止等重点措置を予定通り13日に解除すると決定した。今後は20日に期限を迎える東京など10都道府県に発令中の緊急事態宣言の解除・延長判断が焦点となる。政府内では東京都などをまん延防止に移行させる段階的解除案も浮上している。
感染防止のため政府は現在、東京・大阪など10都道府県に緊急事態宣言を発令し、群馬・岐阜など8県には、緊急事態宣言に準ずるまん延防止措置を適用している。今回解除が決まった3県は、当初から13日を期限としていた。
今後は20日に期限を迎える地域の解除・延長判断が焦点となる。高齢者のワクチン接種拡大による感染抑制効果や都市部の人流拡大による新たな感染の可能性、変異株の影響などを慎重に見極めていく。
緊急事態宣言対象の10都道府県の感染状況にはばらつきがあり、北海道や沖縄は感染状況を示す政府基準で最も深刻なステージ4の段階にある。一方、東京や愛知は新規感染者数の減少でステージ3に、京都や岡山はステージ2に改善している。
このため、政府内では10都道府県それぞれの感染状況に応じた判断が必要との意見が出ている。東京については医療のひっ迫状況が確認されておらず、まん延防止への意向が適当との意見も出ており、関係閣僚が来週、専門家の意見を踏まえ議論する見通しだ。