[東京 19日 ロイター] – 4月のロイター企業調査によると、新型コロナウイルス感染第4波発生は大方の企業が覚悟しており、半数以上が5月頃にピークを迎えるとみている。日本は主要7カ国(G7)の中で最もワクチン接種が遅れており、再び売り上げ減少などの影響が懸念される事態となっている。
調査期間は4月2日から13日まで。発送社数は482社、回答社数は238社程度だった。
大阪を中心に新規感染者数が過去最高を記録する中、96%の企業がコロナ感染第4波は来ると回答。そのうち、65%は5月頃がピークになるとしている。
日本はワクチン接種が遅れており、15日現在、約185万人にとどまっている。ワクチン接種を担当する河野太郎行政改革担当相は「5月からワクチンをフルスイングで打ち始めることができるようになる」と話しており、5月頃をピークとした回答はワクチン普及への期待感が表れているとも言えそうだ。
ただ「変異株が増加しているため、ワクチンの供給スピードが負けてしまう恐れがある」(化学)、「ワクチン接種が遅れている上、オリンピックにより今後人の移動の拡大、海外からの人の流入が考えられる」(電機)との懸念も出ている。
第4波が来た場合の売り上げへの影響については、「かなりの下振れ」が11%、「やや下振れ」が48%と計59%の企業がマイナス影響があると回答した。