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5月ロイター企業調査:テレワーク実施9割に、6割が効率化に有効と評価

都内オフィスのエスカレーターに乗る人
5月ロイター企業調査で、新型コロナウイルスへの対応としてテレワークの導入した企業は、調査対象企業の9割に上ったことが分かった。実施してみて業務効率化に有効だとした企業は、62%に上り、うち「かなり有効」との回答は5%だった。都内で14日撮影(2020年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

[東京 21日 ロイター] – 5月ロイター企業調査で、新型コロナウイルスへの対応としてテレワークの導入した企業は、調査対象企業の9割に上ったことが分かった。実施してみて業務効率化に有効だとした企業は、62%に上り、うち「かなり有効」との回答は5%だった。

調査は4月28日から5月15日までの期間に実施、資本金10億円以上を対象に499社に調査票を発送、回答社数は230社程度だった。

一部の社員でもテレワークを実施したか聞いたところ、まったく実施していないとの回答は9%だった。自動車や小売、運輸・ユーティリティーでは全く実施せずとの回答が2―3割に上り、相対的に多かった。

「週に1―2日実施した社員が多い」との回答は26%、「週に3―5日の社員が多い」は65%。

テレワークが業務効率化に有効と評価をした企業では「不要・不急な業務があぶりだされた」(精密機器)との声や、「往復の通勤時間と無駄な問い合わせがなくなり、業務への集中とともにプライベートの時間も増えた」(サービス)などのメリットを挙げている。

多くの企業が「コロナ終息後は、働き方改革が劇的に進むのではないか」(ゴム)との見方や、「テレワークへの業務移行がコロナ対応により本格化した」(化学)など今後も継続・拡大を期待する声がある。

他方で、「あまり有効ではない」「全く有効でない」と回答した企業は合わせて38%ある。製造業では「石油・窯業」や「鉄鋼」、非製造業では「不動産」や「卸・小売」「運輸」が多かった。

「テレワークできる部門は少ない」(建設)、「テレワークになじまない現場部門の部署がある」(運輸)といった回答があり、現場中心の業種では有効性は低い。また、「システム環境の整理が必要」(ガラス・土石)など、テレワークに向けた環境整備が必要な企業もある。