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たった15分で「品数の多い手料理」をつくるママが頼る店

Eコマースの成長により、購買チャンネルが豊富な現代。家庭を担う主婦(主夫も)は、どこで何を買っているのだろうか? 買い物をのぞいてみると、いまの暮らし、価値観が見えてくる。第2回目は、「多忙だからこそ、リアル店舗をよく利用している」という朝子さん。その理由とは?(文中の価格は全て税抜き)

取材対象者のプロフィール

フォトグラファー 朝子さん(仮名・41才・女性)
お住まい:
東京都葛飾区
家族構成:
夫(会社員43才)・長女(4才)・長男(2才)
リアル店舗環境:徒歩3分のところにセブンイレブン、ローソン、ミニストップ(CVS)、徒歩5分のところにライフ(SM)、車で5分程のところに衣料品も買えるライフ(GMS)などがある。

時短の秘訣はカット野菜、半調理品を使った料理

「味噌汁を溶くのも面倒」とボトル味噌を愛用

 月曜日。この日は撮影がなくスタジオでのデスクワーク(補正作業など)だけだったので、保育園に子どもたちを送り届けた後、オープン直後のライフ奥戸街道店(総合スーパー<GMS>)に直行しました。保育園の先生には申し訳ないと思うのですが、子どもたちと一緒に行くと、気になる商品めがけて走っていくのを追いかけるのに精いっぱい。とても落ち着いて買い物なんてできないからです。

 一人で落ち着いて、頭の中で3日分の食事をシミュレーションしながら、必要な商品を買い物カゴに放り込んでいきます。「牛肉うすぎり」(750円)、「国産豚厚切りロースみそ漬け」(580円)、「春摘みわかめ(生食用)」(185円)、「アサヒコ 昔あげ きざみ」(100円/油揚げを刻んだもの)……。

 選んでいるのは、薄切り肉やカット肉、カット野菜、下ごしらえが済んでいる「半調理品」など。こうした商品でつくるメニューは、たとえば、炒めた薄切り牛肉に、カットされたレタスやニンジンが入った「ミックスサラダ」を添えて、「キッコーマンステーキしょうゆ あらびきおろし」をかけたものや、鶏モモ肉とスナップエンドウ、ナスを油で炒めて「黒酢たまねぎドレッシング」をかけたものなど。これにコンソメスープやみそ汁を加えます。具沢山にして、一食で摂る品目数を多くするのが、私の唯一のこだわりです。野菜を切ったり、味付けのために調味料を計ったりしないので、15分もあれば完成します。

 会社員の夫は毎晩、帰るのが遅くて、夕方のお迎えから食事の準備、風呂、寝かしつけはすべて私の“ワンオペ”です。子どもたちはまだまだ目が離せないので、短時間で調理できるカット野菜や加工食品を割り切って使っています。手抜きの自覚があるので、子どもたちが食べてくれなくても、腹が立たないところもいいと思っています(笑)。

 総菜を買えばもっと手早いのですが、味付けが濃いのが苦手で買いたいと思いません。本当に疲れた時のために、温めるだけでいい「味の素 洋食亭ハンバーグ」(179円)は常備しています。ソースが多いので、ブロッコリーなどのゆで野菜と組み合わせて食べるとおいしいです。

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便利じゃない!?ネットスーパーや生協宅配を使わない理由

 

服はリサイクルショップで購入 安いので失敗しても気にならない

 

2nd STREETで購入した品。Beams、GAP、ナノ・ユニバースなどの服が500円~1000円くらいで購入できる

火曜日。子どもができてから始めた「ストックフォト」撮影用の小物を購入。ストックフォトとは、出版物や販促物で使われそうなイメージカットをあらかじめ撮影しておくもの。出版社や広告代理店が実際に使うと、撮影者に使用料が支払われます。この日は、病院を想定した撮影のために、白衣や聴診器などをアマゾンで購入しました。さまざまな職種の道具や服が売っているので、アマゾンはよく利用します。

 患者用の服は、古着店「2nd STREET」で購入。気に入ったものがあれば、自分の服も購入します。一着、数百円~数千円と安いので、ストレスなく買い物ができます。

 水曜日は、雑誌の撮影へ。朝、子どもたちが元気で無事に登園できたことに感謝しながら、撮影現場に向かいます。近所に頼れる親戚がいないわが家では、子どもが病気になると「病児保育フローレンス」が頼りです。当日の朝8時までなら、熱で困ったという時も自宅で看病してもらえるので助かります。それでも保育スタッフの方との引継ぎなどに時間は取られるので、あまり朝早い仕事は受けられません。

 木曜日もデスクワークなので、その前にライフでお買い物を済ませます。夕方、子どもたちを保育園にお迎えに行くと、「お買い物に行きたい」と大騒ぎ。子どもたちは好きな商品を買ってもらえるお買い物が大好きなのです。無視して帰宅したのですが、「行きたい~」と大泣きになったので、観念して近所のコンビニに行きました。お菓子を買ってもらい、子どもたちはご機嫌で帰宅。夕方の貴重な時間をロスして、私はグッタリです。

ネットスーパーや生協宅配を使わない理由

専門店で購入したDJI RONIN-S 一眼/ミラーレス用ジンバル

 金曜日は最近始めた動画撮影用の「DJI RONIN-S 一眼/ミラーレス用ジンバル」を見に、「銀一 スタジオショップ」へ行きました。値段は85926円。スマホでアマゾンをチェックしてみると、同じ値段でした。普段なら、店でもらえるポイントを引いても安ければ、迷わずアマゾンで注文します。カメラや家電はアマゾンのほうが安いことが多く、値段が1~2万円も変わるので背に腹は代えられません。しかし今回は、値段が同じだったこともありますが、銀一の店員さんが1時間くらいかけて使い方を説明して、セッティングまでしてくれたのでここで購入しました。こうしたきめ細かいサービスは、ネットには期待できません。

 週末は、夫が子どもたちを見てくれるので、家族全員でライフ奥戸街道店へ。日用品や子どもの肌着などを選んでいる間、子どもたちは駄菓子コーナーでお買い物ごっこを満喫しています。買い物目的だけでなく、子どもが喜ぶ遊び場として行くという感覚です。

 ちなみに、ライフにはネットスーパーもあります。2人目妊娠中に切迫早産で安静にしていないといけない時期は、使ったこともありました。でも、取り扱いの品数が少なく、気に入っている調理用ドレッシングなどがないことや、受け取り時間にも幅があって拘束される点がネックで、仕事を再開してからは使わなくなりました。生協などの宅配も、一週間分のメニューを考えることができないので、使っていません。だから、自分の都合のいい時に、欲しい物が手に入るリアル店舗はありがたい。でも、時間の融通がつくフリーランスだからこそ、利用できるのかもしれません。