総務省が23日発表した7月の全国消費者物価指数(2020年=100)は、価格変動の大きい生鮮食品を除く総合指数が108.3と、前年同月比2.7%上昇した。35カ月連続で前年を上回り、上げ幅は3カ月連続で拡大した。政府の負担軽減策がいったん終了した影響で、電気代の上昇率が43年4カ月ぶりの大きさとなったほか、都市ガスも大幅に値上がりした。
電気代の上昇率は22.3%で、第2次石油危機の影響があった1981年3月(41.2%)以来の大幅な値上がり。都市ガス代は10.8%上昇と1年5カ月ぶりの大きさで、エネルギー価格全体の上昇率は12.0%と、前月(7.7%)から拡大した。電気代とガス代の政府補助金は6月使用分(7月請求分)からなくなったが、8~10月使用分に限り再開される。
このほか、うるち米(コシヒカリを除く)が18.0%上昇と約20年ぶりの上昇率。猛暑による2023年産米の生産不振でコメの流通量が減少しているほか、外食需要の高まりが影響した。コメを使った食品でも、せんべいが16.1%、おにぎりが5.7%それぞれ値上がりした。
生活実感に近い生鮮食品を含む総合指数は2.8%、生鮮食品とエネルギーを除く総合指数は1.9%それぞれ上昇した。