【ワシントン時事】米商務省が28日発表した2023年10~12月期の実質GDP(国内総生産)改定値は、季節調整済み年率換算で前期比3.2%増と、速報値(3.3%増)から小幅下方修正された。伸びは前期(4.9%増)から鈍化したものの、景気の堅調さを示す内容となった。
GDPの約7割を占める個人消費が3.0%増(速報値2.8%増)へ引き上げられた。設備投資は2.4%増(1.9%増)、住宅投資も2.9%増(1.1%増)へそれぞれ上方改定。ただ民間在庫投資が引き下げられ、GDP全体の下方修正につながった。
インフレ率はピークから大きく下がったが、雇用や景気の底堅さにより、物価上昇圧力は根強い。連邦準備制度理事会(FRB)は3月に開く次回の金融政策会合で、経済指標を点検しつつ、利下げ開始時期を慎重に探る構えだ。
◇23年10~12月期の米GDP改定値
国内総生産(GDP) 3.2( 3.3)
個人消費支出 3.0( 2.8)
設備投資 2.4( 1.9)
住宅投資 2.9( 1.1)
輸出 6.4( 6.3)
輸入 2.7( 1.9)
政府支出 4.2( 3.3)
国内最終需要 3.1( 2.7)
GDPデフレーター 1.6( 1.5)
PCE 1.8( 1.7)
PCEコア 2.1( 2.0)
(注)増減は前期比年率(%)、▲はマイナスまたは低下、カッコ内は速報値