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1月訪日客、コロナ禍前並み=268万人、能登地震の影響限定的

国内外の観光客でにぎわう浅草寺の雷門
〔写真説明〕国内外の観光客でにぎわう浅草寺の雷門=2月11日、東京都台東区(時事通信社)

 日本政府観光局が21日発表した1月の訪日外国人数(推計値)は268万8100人と、新型コロナウイルス感染拡大の影響がなく、1月として過去最高だった2019年同月(268万9339人)とほぼ同水準に達した。単月で過去最多を記録した韓国、台湾のほか、米国やフィリピンなどからの旅行客が増え、前年同月に比べて79.5%増加した。

 元日に能登半島地震が発生した後、東アジアを中心に訪日旅行をキャンセルする動きも一部にあったが、「影響は限定的だった」(政府観光局)。訪日客数は昨秋以降、おおむねコロナ禍前の水準を取り戻し、堅調を維持している。

 このうち、コロナ禍前に3割程度のシェアを占めた中国(香港・マカオ除く)は41万5900人。出遅れが続いているが、19年同月比の回復率は55.1%と前月の44.0%から上昇。コロナ禍後、初めて40万人を超えた。日中間の地方路線の運航本数が増えたことなどを背景に、増加ペースが加速しつつある。

 春節(旧正月)休暇だった今月中旬の中国人旅行客の動向について、高橋一郎観光庁長官は記者会見で「1月の回復率と同等か、それ以上の可能性もある」と語り、期待を示した。

 国・地域別では、韓国が85万7000人でトップ。これに台湾(49万2300人)、中国、香港(18万6300人)、米国(13万1800人)が続いた。

 一方、1月に海外へ出国した日本人数は前年同月比89.3%増の83万8600人。円安による割高感などから、コロナ禍前の6割程度にとどまっている。