アークスが1月9日に発表した2024年2月期第3四半期決算(連結2023年3月1日~11月30日)は、売上高が前年同期比4.2%増の4,364億円、営業利益は7.9%増の111億円で、堅調な伸びをみせた。
第3四半期連結会計期間(9月1日~11月30日)の新規出店はユニバースが1店舗を出店、改装についてはグループ13店舗で実施した。また、第3四半期連結累計期間(2023年3月1日~11月30日)は、物価高騰対策としてグループのPBとして位置付けている「CGC商品」の拡販に注力し、取り扱い比率(仕入原価ベース)は前年同期比で0.2ポイント上昇して13.2%まで拡大。CGC商品をはじめとする重点商品の徹底した拡販、季節催事商品を中心にした展開を強化したことなどから、既存店客数が前年同期に比べて0.9%増となり、客単価も3.2%アップ。既存店売上高4.1%増に大きく寄与した。
シジシージャパンとの連携についてはさらに強化し、競合店対策を含む共同販促、容器・包装資材の削減、物流効率化にも取り組んだ。一方、グループ間では商品調達プロジェクトが中心となり、販売・仕入・在庫の新基幹システムの利活用についてさらに推し進め、在庫水準の適正化やロス削減といったグループ全体の効率改善に努めた。
物流においては、昨年から実証実験を経て10月から「ゆとり配送」を本格導入。前日発注の徹底、ゆとりを持たせた納品時間の設定、荷下ろし作業の効率化、高速道路活用による輸送ピークの平準化やドライバーの労働時間短縮を進めている。
エネルギー監視システムの利活用や冷凍ケースのリーチイン化といった節電への取り組み、給与明細や年末調整手続きの電子化などによる業務改善、DX推進委員会が中心となって進めるルーチン業務の自動化などが功を奏して、販管費は人件費や電気料金の上昇で前年同期比4.1%増となったものの、予算内執行(99.4%)に止まった。
堅調な売上高の伸び、システムメリットを活かした売上高総利益率の改善(24.85%→25.04%)などに支えられ、第3四半期連結累計期間は増益とした。