内閣府が15日発表した2023年7~9月期の国内総生産(GDP、季節調整済み)速報値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.5%減、この成長が1年続いた場合の年率換算で2.1%減となった。3四半期ぶりのマイナス成長だった。
実質GDPの実額は年換算で555兆822億円となり、減少したもののコロナ禍前の水準を上回った。 個人消費は前期比0.04%減。外食や携帯電話端末の購入が増加した一方、自動車は減少した。設備投資は0.6%減。半導体製造装置などが不振だった。
輸出は0.5%増。自動車の輸出がけん引した。GDPにはマイナスに作用する輸入は1.0%増だった。
物価変動の影響を反映し、生活実感に近い名目GDPは前期比0.04%減、年率0.2%減だった。
◆7~9月期のGDP速報値
◇実質成長率 ▲0.5 年率 ▲2.1
◇寄与度 内需 ▲0.4 外需 ▲0.1
◇主要項目 増減率 寄与度
個人消費 ▲0.04 ▲0.0
住宅投資 ▲0.1 ▲0.0
設備投資 ▲0.6 ▲0.1
民間在庫 ― ▲0.3
公共投資 ▲0.5 ▲0.0
輸出 0.5 0.1
輸入 1.0 ▲0.2
◇名目成長率 ▲0.04 年率 ▲0.2
◇GDPデフレーター 5.1
(注)数字は%。民間在庫は寄与度のみ。GDPデフレーターは前年同期比でその他は前期比。▲はマイナス