【北京時事】国際通貨基金(IMF)は7日、中国経済に関する年次審査報告書を発表し、2023年の経済成長率が5.4%、24年は4.6%に減速すると予測した。政府の景気対策を踏まえ、10月時点の見通しからそれぞれ0.4ポイント上方修正した。
北京市内で記者会見したゴピナート筆頭副専務理事は「内需が力強く回復している」と分析。深刻な不動産不況を受け、政府が進めてきた住宅購入支援策などを評価した。7~9月の国内総生産(GDP)が想定より上振れしたため、成長率の見通しを引き上げたと説明した。
中国経済の重荷となっている不動産分野については、「存続不可能な開発事業者を市場から撤退させる必要がある」と指摘。経営危機が続く中国恒大集団などの市場退出を急ぐよう促した。
また、持続的な成長に向け、家計への直接支出やさらなる金融緩和が必要だとの認識を示し、追加利下げや財政支出の拡大を通じた内需刺激策を提言した。