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8月経常黒字、3.4倍=2.2兆円、貿易赤字縮小―財務省

東京港の青海コンテナ埠頭
〔写真説明〕東京港の青海コンテナ埠頭=8月16日、東京都内(EPA時事、資料写真)

 財務省が10日発表した8月の国際収支速報によると、海外とのモノやサービスの取引、投資収益の状況を示す経常収支は前年同月比約3.4倍の2兆2797億円の黒字だった。黒字は7カ月連続。資源高の一服を背景に、輸入額が減少して貿易赤字が縮小したことが寄与した。 

 輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は、7495億円の赤字で、前年同月の2兆4609億円の赤字から大幅に縮小した。輸出額は2.6%減の7兆8935億円。輸入額は石炭や天然ガスなどの減少で、18.2%減の8兆6430億円だった。

 輸送や旅行などのサービス収支は3029億円の赤字。訪日客増加で旅行収支の黒字幅が8月としては過去最大となり、赤字幅が縮小した。

 配当金や利子の収支を示す第1次所得収支は8.0%減の3兆6387億円の黒字だった。配当金など直接投資収益の減少で、黒字幅は過去最大だった前年同月から縮小したが、海外の金利上昇により証券投資収益が増え、8月では過去2番目に高い水準となった。