【北京時事】中国国家統計局が30日発表した9月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.2だった。景気の拡大・縮小を判断する節目の50を上回るのは6カ月ぶり。ただ、不動産市場は低迷したままで、景気回復が順調に進むかは予断を許さない。
PMIの項目のうち、需要を示す新規受注は50.5と前月から一段と上昇し、供給を表す生産も4カ月連続で節目を超えた。だが、雇用は48.1と節目割れが続いた。
PMIは、前月からは0.5ポイント上昇した。政府は冷え込んだ景気を立て直す狙いで金融緩和を進めており、9月には中国人民銀行(中央銀行)が金融機関から預金を強制的に預かる比率を示す預金準備率を引き下げた。一方、不動産市場の冷え込みは長期化。8月には不動産開発最大手の碧桂園が経営危機に陥っていることが判明した。
同時に公表されたサービス業の動向を示す非製造業ビジネス活動指数は51.7と、9カ月連続で節目を上回った。前月からは0.7ポイント上昇した。