エイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは28日、大阪市内で株主総会を開いた。荒木直也社長は、2021年に傘下に収めた「関西スーパー」を含む食品事業について「相乗効果の出せる体制は整ってきた」とし、統合によるコスト削減などで利益率は改善しつつあるとの見方を示した。その上で「新規出店や改装、新業態の開発なども前向きに検討したい」とし、食品事業の拡大に意欲を見せた。
海外事業の拡大に向けた質問に対しては、「中国の寧波阪急に富裕層を呼び込みたい」と回答。日本で阪急うめだ本店を訪れた中国の観光客が、帰国後も阪急に再訪してもらえるよう連携を強めていくと説明した。
純利益が過去最高を更新したにもかかわらず増配を見送ったことについては「株式売却益など一時的な要因が強かった」説明した。
総会では取締役選任など3議案全てが賛成多数で可決された。出席株主数は366人(前年は290人)、所要時間は2時間3分(1時間52分)だった。