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ロシアからの水産物輸入最高=カニ最多、制裁対象から除外―22年

都内 港
財務省の貿易統計によると、2022年のロシアからの水産物輸入額が前年比12.9%増の1552億円となり、ソ連崩壊翌年の1992年以降で最高となった。(i-stock/yongyuan)

 財務省の貿易統計によると、2022年のロシアからの水産物輸入額が前年比12.9%増の1552億円となり、ソ連崩壊翌年の1992年以降で最高となった。品目別ではズワイガニが最多で、タラコ、ベニザケが続いた。

 ロシアによるウクライナ侵攻を受け、日本は対ロ制裁の一環として一部の電子部品や半導体などを禁輸の対象としているが、水産物は国内産業への打撃に配慮して除外している。

 ただ、22年は円安の影響もあり水産物の輸入額は全体で3割近く伸びた。農林水産省によると、ロシアは輸入相手国としては4位にとどまり、野村哲郎農水相は9日の閣議後会見で「(ロシアからの)魚介類の輸入は、この10年で見て大きな変化はない」と指摘した。

 カニ類については、ロシアの主要輸出先だった米国が多くの在庫を抱えたことに加え、水産物も禁輸の対象としたため、ロシアが日本を含むアジアへの輸出を拡大させたとみられる。ロシア産のカニは比較的安価とされ、ある水産卸売会社は「入ってくる量が増えた」と話した。