ファミリーマートは5日、伊藤忠商事が2020年に実施したファミマへのTOB(株式公開買い付け)で、TOB価格を上回る1株2600円を公正価格とした東京地裁の決定を不服とし、東京高裁に抗告した。ファミマは「抗告審で手続きの公正性などを主張する」としている。
TOB価格を巡っては、TOB後にファミマの手続きで強制的に株式を買い取られた米RMBキャピタルなどが、東京地裁に申し立てを行った。これを受け、東京地裁は1株2300円のTOB価格より300円高い2600円を公正価格と決定していた。
TOB価格は伊藤忠がコロナ禍の影響を考慮して決め、ファミマも社外取締役で構成する特別委員会の答申を踏まえて賛同していた。