【ニューヨーク時事】経営不振の米生活雑貨小売り大手ベッド・バス・アンド・ビヨンドは30日、2月に公表した最大10億ドル超の資金調達計画に関する合意を破棄し、新たに市場で最大3億ドル相当の株式を売却する計画を明らかにした。資金調達に失敗すれば「恐らく連邦破産法11条(日本の民事再生法に相当)の適用を申請する」と説明している。
同社は2月7日、資金調達先は明示せずに転換優先株、新株予約権(ワラント)売却を通じ、最大10億ドル超を確保することで合意したと公表。約2億2500万ドルを受け取ったほか、条件を満たせば10カ月以内に8億ドルを追加調達するとしていた。米メディアによると、米ヘッジファンド、ハドソン・ベイ・キャピタル・マネジメントなどの投資家連合だったという。
ベッド・バス・アンド・ビヨンドは投資家連合からこれまでに3億6000万ドルを調達したと明らかにした。
同社がこの日公表した2022年度第4四半期(23年2月25日までの3カ月)の暫定業績によると、既存店売上高は40~50%減と、極めて低調な内容だった。同社株は1ドルを割り込んで推移しており、30日は前日終値比26%安で引けた。