10日死去したイトーヨーカ堂創業者の伊藤雅俊氏を追悼するコメントが、経済界から相次いで寄せられた。ライバルの流通大手イオンの岡田卓也名誉会長相談役は「互いに切磋琢磨(せっさたくま)し、励まし合った同志であり、家族のような存在だった」と悼んだ。
キッコーマンの茂木友三郎名誉会長は「威張ったところがなく、ざっくばらんで謙虚。柔軟で、学びの精神にあふれた勉強家だった」と人柄をしのんだ。「功績は尊敬の念に堪えない」とたたえた味の素の藤江太郎社長は、「生活者のニーズに寄り添った現場主義の大切さを学んだ」と振り返った。
伊藤氏がその礎を築いたセブン&アイ・ホールディングスもコメントを発表し、「常にお客さまの立場で国内流通革新に寄与してきた。『信頼と誠実』の精神を受け継ぎ、社業と小売業の発展に努める」と決意を示した。