業務用食品卸のトーホーが発表した2023年1月期の連結営業利益は36億円(前期は4億円の赤字)と3年ぶりの黒字となった。コロナ禍により減退していた主要販売先である飲食店やホテルなどの需要が回復した。
売上高は14.3%増の2155億円、純利益は約3倍の10億円だった。コロナ前の20年1月期と比較すると売上高は6.8%のマイナスだが、営業利益は約2.5倍で過去最高益となった。販売促進費や旅費・交通費など販管費を削減したことで利益が増加した。
セグメント別では、主力のディストリビューター(業務用食品卸)の売上高が20.1%増の1482億円となり、前期に10億円の赤字だった営業損益が28億円の黒字に転換した。キャッシュアンドキャリー(食品現金卸)の売上高は7.7%増の386億円、営業利益は72.9%増の9億円だった。外食向け調理機器販売などのフードソリューション事業も増収増益だった。
一方、子会社のトーホーストアが運営する食品スーパー事業は、売上高が8.1%減の161億円、営業損益は7億円の赤字(前期は3億円の赤字)だった。なお、トーホーストアについては、5月末までに全株式をコノミヤ(大阪市)に売却する予定だ。
24年1月期は食品スーパー事業売却の影響で減収を見込むが、同事業の損失解消で過去最高益の更新を予想する。売上高は0.7%減の2140億円、営業利益は4.1%増の38億円、純利益は約2倍の20億円となる見通しだ。