免税店大手のラオックスホールディングス(HD)は2月28日、副社長の矢野輝治氏(65歳)が3月30日付けで社長兼COO(最高執行責任者)に就任すると発表した。2021年に社長に就任した飯田健作氏(51歳)は退任する。
代表取締役会長の羅怡文(59歳)は留任し、会長兼CEO(最高経営責任者)となる。
矢野氏はダイエー出身で、ダイエーホールディングスコーポレーション財務経理企画部長などを務めた。M&A(合併・買収)支援のレコフなどを経て12年にラオックスHDに入社。管理本部本部長、営業管理本部本部長などを歴任し、22年4月副社長に就いた。
中国の小売大手、蘇寧グループ傘下のラオックスHDは、新型コロナウイルス感染症に伴う中国からのインバウンド客の減少などもあって業績が悪化、21年12月期まで4期連続の赤字となっていた。ギフト販売店「シャディ」や新業態のアジア食品専門店「亜州太陽市場」などを軸に業績の立て直しを図っており、22年12月期の最終損益は6900万円の黒字(前期は71億円の赤字)に転換した。