【北京時事】中国国家統計局が31日発表した12月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は47.0と、前月から1.0ポイント悪化した。2020年2月以来約3年ぶりの低水準で、新型コロナウイルスの感染急拡大に伴う経済活動の混乱が浮き彫りになった。
PMIは50が節目となっており、下回った場合は景気の縮小局面を示す。50を割り込んだのは3カ月連続。統計局の専門家は「経済は全体的に落ち込んでいる」と語った。
中国では12月、約3年にわたったコロナ感染拡大を徹底的に抑え込む「ゼロコロナ」政策が破綻。感染者数が急増し、人手不足により工場の操業が一時停止するなど影響が広がった。北京市などでは感染のピークを越えたものの、今後は医療体制が脆弱(ぜいじゃく)な地方での感染拡大が懸念されている。
PMIの構成5指数は3カ月連続ですべて節目割れ。生産は44.6、新規受注は43.9にそれぞれ急低下した。
同時に発表されたサービス業の動向を示すビジネス活動指数も41.6と、前月から5.1ポイントの大幅悪化。小売りや飲食、宿泊などの低迷が目立った。