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総務省がスマホ見放題で指針、ソフトバンク「必要に応じて対応」

2月20日、総務省は、携帯電話事業者が特定のSNSや動画アプリをデータ通信量にカウントしない「ゼロレーティング」サービスについて、問題事例などを整理し、年内をめどに電気通信事業法に基づく運用指針をとりまとめる。都内で昨年3月撮影(2019年 ロイター/Kim Kyung-Hoon)

 

[東京 20日 ロイター] – 総務省は、携帯電話事業者が特定のSNSや動画アプリをデータ通信量にカウントしない「ゼロレーティング」と呼ばれるサービスについて、問題事例などを整理し、年内をめどに電気通信事業法に基づく運用指針をとりまとめる。

 

ネットワークの中立性に関する研究会が20日、指針策定が適当とする中間報告書案を了承した。

 

ゼロレーティングはソフトバンクやNTTコミュニケーションズ(OCNモバイルONE)、LINEモバイルなどがサービスを提供しているが、携帯電話事業者が特定のサービスを優遇すれば、同種のサービスを提供する競合他社が不利になり、長い目でみてコンテンツ市場の寡占化につながりかねないといった問題点が指摘されている。

 

ただ、携帯電話事業者間の競争やコンテンツ利用の促進などメリットもあるため、報告書案は「一律に禁止するのではなく、予見性を確保する観点から一定の判断基準を示した上で、問題事例については事後的に対応することが有効だ」としている。

 

ソフトバンクはユーチューブやツイッターなど一部のサービスのデータ通信量をカウントしない「動画SNS放題」を2018年9月から提供している。

 

中間報告案についてソフトバンクは「現時点では、当社のカウントフリーサービスの提供方法に特に問題となる点はないという認識だが、今後策定される指針の内容を注視し、必要に応じて対応を検討する」とコメントしている。

 

(志田義寧)