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10月の米物価、6.0%上昇=伸び減速も、なお高水準

ニューヨークの街を歩く人々
米商務省が1日発表した10月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比6.0%上昇した。(i-stock/Rawf8)

 【ワシントン時事】米商務省が1日発表した10月の個人消費支出(PCE)物価指数は、前年同月比6.0%上昇した。伸び率は前月(6.3%=改定)から2カ月ぶりに減速したものの、引き続き連邦準備制度理事会(FRB)の目標である2%を大幅に上回った。

 物価指数を項目別に見ると、物品が7.2%上昇と、4カ月連続で鈍化。一方、サービス部門は3カ月連続で加速しており、賃金上昇に押し上げられた形だ。価格の変動が激しいエネルギー・食品を除いたコア指数は5.0%上昇。依然として高水準で、物価上昇圧力の根強さが改めて示された。

 FRBは「インフレは依然高すぎる」(パウエル議長)と警戒。利上げを継続して景気を冷まし、物価圧力の緩和に努める方針を堅持している。

 一方、急ピッチの利上げの影響は、これから経済やインフレに本格的に表れるとみられる。FRBは4会合連続で通常の3倍となる0.75%利上げを実施しているが、パウエル氏は前日の講演で、今月13、14日に開く次回会合では利上げ幅を縮小する可能性を示唆。0.5%にペースを減速させるとの観測が浮上している。

 10月の個人消費支出は前月比0.8%増と堅調だった。