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【米ウォルマート】国内既存店が12四半期連続のプラスに、5~7月期

 米ウォルマート・ストアーズが発表した2017年5?7月期の業績は、営業収入(サムズ・クラブの会費収入などを含む売上高)が前年同期比2.1%増の1233億ドル(約13兆5630億円、1ドル=110円)、営業利益は3.2%減の59億6900万ドル(約6566億円)だった。主力の米国事業は堅調だったが、ドル高の影響もあって国際事業の業績が振るわなかった。

 

 米国事業の売上高は3.3%増の787億ドルで、既存店ベースで1.8%増と12四半期連続のプラスとなった。食品の品揃えを拡充したことや価格訴求を再強化したことで客数が1.3%増えた。客単価も0.5%のプラスだった。この結果、営業利益は2.2%増の46億1800万ドルとなった。

 

 米国内ではEコマースの売上高も60%増と好調だった。自社サイトへの第三者の出店を増やして品揃えを拡大したことや、無料配送サービスを強化したことなどが急成長の要因となっている。2?4月期でもEコマース売上高は63%の大幅な増加だった。

 

 同社はEコマースを始めとしたテクノロジー強化への投資を増やす一方、出店投資は抑制している。5?7月期でスーパーセンター業態は16店舗の純増、ネイバーフッド・マーケット業態は1店舗の純増にとどまった。

 

 国際事業は、売上高が1.0%減の283億ドル、営業利益が7.8%減の15億9200万ドルと減収減益だった。為替変動の影響を除くと、売上高は2.5%増、営業利益は2.0%減だった。同社では減益の主な理由として、中国のEコマース子会社だった「1号店」(Yihaodian)を提携先の京東集団(JD.com)に売却したこと、メキシコ法人が衣料品専門店子会社「サバービア」(Suburbia)を売却したことを挙げている。

 

 会員制倉庫店のサムズ・クラブ事業の売上高は2.3%増の148億ドル、営業利益は14.4%減の4億400万ドルだった。既存店売上高は1.2%増(ガソリン販売を除く)と堅調で、Eコマース売上高も伸びたが、不採算店の閉鎖費用などがかさみ減益となった。