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【米ウォルマート】中国で京東集団との提携拡大、在庫情報一元化など

 米ウォルマート・ストアーズと中国の消費者向けEC(電子商取引)大手、京東集団(JD.com)は提携を拡大する。

 

 ウォルマートは2016年6月、中国で展開していたインターネット通販事業を京東に売却すると同時に、京東に約5%を出資し、戦略提携を結んだ。京東が運営する越境ECサイト「京東全球購(JD Worldwide)」にウォルマートと会員制卸売店「サムズ・クラブ」、英国子会社「アズダ」がそれぞれ仮想店舗を出店、その後、ウォルマートは京東への出資比率を約12%に引き上げた。

 

 今回は主に3つの分野で提携を拡大する。1つめは在庫情報の一元化で、ECサイト「JD.com」で注文を受けた場合、配送先に最も近い京東の倉庫あるいはウォルマート店舗から商品を発送する。この在庫情報一元化の実証実験を北京、上海、広州、深?など6都市で始める。

 

 2つめは顧客情報の統合。中国に約400店舗以上あるウォルマートでQRコードを読み取ると、京東の越境ECサイトに出店したウォルマートで利用できる割引クーポンを発行する。クーポンの利用は、とりあえず8月8日に限定する。京東は同日、大規模な販売イベントを開催する。

 

 そして3つめは、店舗とプラットフォームの統合。京東は先ごろ、深センにあるウォルマート店舗内にリアル店舗を出店した。この店舗では主に家電製品を販売する。また、JD.comで注文した商品の受け取り場所として指定できるウォルマートの店舗を今後増やしていく。