イオンが発表した2017年2月期の連結業績は、売上高に当たる営業収益が前期比0.4%増の8兆2101億円、営業利益が4.4%増の1847億円だった。会社予想では、営業収益8兆4000億円、営業利益1900億円を見込んでいたが、いずれも下回った。収益が悪化した店舗の減損損失などで前期並みの722億円の特別損失を計上したが、法人税などの支払いが減少したため、純利益は87.3%増の112億円と会社予想の100億円を上回った。
事業セグメント別の営業利益をみると、SM・DS(スーパーマーケット・ディスカウントストア)事業が47.9%増の312億円、ドラッグ・ファーマシー事業が18.6%増の220億円と増益に貢献、収益の柱となる総合金融事業(12.5%増の619億円)とディベロッパー事業(4.0%増の468億円)も堅調だった。
一方、GMS(総合スーパー)事業の営業利益は73.6%減の24億円に落ち込み、国際事業は54億円の赤字だった。
イオンは20年2月期を最終年度とする3ヵ年の中期経営計画を公表、GMS事業のイオンリテールと都市型SMへの特化を進めているダイエーの収益構造改革を重点課題に挙げた。また、赤字会社の整理・統合やグループ内での再編を進めて、収益力の強化を図る方針だ。中期経営計画の数値目標は示さなかった。
18年2月期の連結業績は、営業収益が前期比1.1%増の8兆3000億円、営業利益が5.6%増の1950億円、純利益は33.3%増の150億円を見込む。