内閣府が発表した2015年12月の景気ウォッチャー調査によると、街角の景気実感を示す現状判断指数は前月比2.6ポイント上昇の48.7となり、２ヵ月連続で改善した。指数を構成する家計動向、企業動向、雇用のいずれも上昇したが、景気横ばいを示す50の水準は５ヵ月連続で下回った。
家計動向は3.3ポイント上昇して47.7。このうち、小売関連3.7ポイント上昇の45.1で２ヵ月ぶりの改善。飲食関連が8.3ポイント上昇の52.9と大きく改善し、50の水準を上回った。「ボーナスが出たことによって、クリスマスやお歳暮商品など前年比120％前後で推移している」（北関東のコンビニ）、「12月前半のボーナス支給の時期は、自分用の高価な靴を購入する客が増え、売り上げも増加した」（東海の百貨店）などボーナス効果で消費心理が上向いたことをうかがわせるコメントが挙がっている。
一方、２～３ヵ月先の景気見通しを示す先行き判断指数は前月比横ばいの48.2となり、50の水準を５ヵ月連続で下回った。小売関連は0.1ポイント低下の47.3、飲食関連は6.8ポイント低下の42.6だった。
先行きについて内閣府は、「中国経済の動向など海外情勢への懸念がある一方で、観光需要や受注の増加、雇用の改善への期待などがみられる」とまとめている。