長野県が地盤の食品スーパー、マツヤ(長野市)は5月2日、同業のアップルランドの親会社であるアルピコホールディングス(松本市)と資本業務提携すると発表した。アルピコを引受先とする第三者割当増資を13日付けで実施、アルピコは発行済み株式総数の17.20%(議決権ベースで19.90%)を保有する第2位株主となる。
マツヤは2014年2月期まで2期連続の経常赤字、3期連続で最終赤字となるなど経営が悪化しており、アルピコとの提携で業績の立て直しを図る。
アルピコはバス・タクシーなどの運輸事業、食品スーパーなどの流通事業、ホテル・旅館などのレジャー・サービス事業を展開する企業グループで、傘下のアップルランドは長野県内で食品スーパーを38店舗展開している。売上高に当たる営業収益は13年3月期で667億円、このうち流通事業は428億円となっている。
一方、マツヤは26店舗を運営、14年2月期の売上高は368億円だった。同業他社やコンビニエンスストアなどとの競争激化で売上げの減少が続いており、今年3月には希望退職の募集を実施、正社員約470人のうち123人が応募した。
両社は今後、商品の共同開発や物流インフラの相互活用などを柱とした提携協議に入る。