イオンが発表した2013年3~11月期の連結業績は、営業利益が前年同期比4.1%減の948億円だった。3~8月期決算の段階では1.4%の営業増益を確保していたものの、SM(スーパーマーケット)事業やコンビニエンスストアなどの戦略的小型店事業の不振が響いて減益となった。
SM事業の営業利益は67.4%減の37億円、戦略的小型店事業は5.8%減の34億円だった。SM事業ではマックスバリュ各社が価格競争激化やコンビニエンスストアとの競合などで軒並み減益となったほか、昨年4月にJ.フロントリテイリングから取得したイオンマーケット(旧ピーコックストア)も重荷となったようだ。戦略的小型店事業はミニストップの既存店前年割れが続いている。先行投資が進む中国事業も売上高に当たる営業収益こそ28.6%増と大きく伸びたものの、営業損益は25億円の赤字と足を引っ張った。
売上高の半分近くを占めるGMS(総合スーパー)事業は2.2%増の65億円と営業増益を確保した。主力のイオンリテールが販売管理費を52億円減らした効果で、57億円の営業利益(前年同期比35億円の増加)を上げたことが大きい。
一方、稼ぎ頭のディベロッパー事業は4.2%増の296億円、クレジットカードなど総合金融事業は20.5%増の250億円、商業施設管理・修繕などのイオンディライトを中心とするサービス事業も3.2%増の149億円と小売周辺事業がいずれも堅調だった。この3事業で全体の7割の営業利益を稼いだ。
全体の営業収益は昨年8月にダイエーを連結子会社化した効果もあって11.8%増の4兆6211億円と2ケタの伸びだった。
14年2月期通期では営業収益が5.5%増の6兆円、営業利益が4.9~10.2%増の2000億~2100億円を見込んでいる。