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【カルフール】 中国・台湾事業を分離か、米紙報道、株式上場の可能性も

 米ウォールストリート・ジャーナルは6月24日、香港発の記事として小売業世界2位のカルフールが中国・台湾事業を分離し、香港市場での株式上場を検討していると報じた。上場により10億ドル(約1000億円)程度の資金を調達、中国での投資拡大につなげるという。また、同紙は分離した事業を同業他社と合併させる可能性もあると伝えている。

 

 背景にはカルフールの海外事業再編がある。同社は2012年11月、ハイパーマーケット26店舗を展開していたマレーシア事業を約151億円でイオンに売却したが、それに先立つ2009年にはロシア、10年にはタイから撤退している。同社は好調な南米事業に海外投資を集中する方針で、苦戦が伝えられる中国事業の切り離しは十分に考えられる。

 

 また、フランス本国におけるカルフールのライバル、オーシャンは台湾企業との合弁で中国で大潤発(RTマート)を展開しており、外資系小売業では中国ナンバーワンの事業規模を持つが、11年にRTマートを香港市場に上場させ約11億ドルを調達している。