英国最大手小売業のテスコは4月17日、米国からの撤退を最終決定したことを明らかにした。同社は昨年12月、米国子会社フレッシュ&イージーについてあらゆる選択肢を考慮しながら戦略の見直しを行うと発表、事実上の撤退宣言と受け止められていた。
2007年秋に米国での小型食品スーパーの展開を開始したテスコは、一度も黒字化を果たせないまま同国での事業から撤退することになる。撤退に伴って12億ポンド(約1800億円)の評価損を計上する。
同時に発表した2013年2月期決算は、売上高が前期比1.3%増の723億ポンド(約11兆2000億円)、営業利益は13.0%減の34億ポンド(約5350億円)だった。ロイターなどによると同社が減益となるのは20年ぶり。
売上高と利益の6割を占める英国事業の既存店売上高が0.3%減(ガソリン販売を除く)と苦戦したほか、景気の落ち込みが続く欧州事業が37.8%の大幅減益となった。また、アジア事業も韓国の営業時間規制の影響などで10.3%の減益だった。