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4月鉱工業生産、1.3%低下=基調判断「足踏み」に下方修正―経産省

経済産業省が31日発表した4月の鉱工業生産指数速報値(2015年=100、季節調整済み)は95.2と、前月比1.3%低下した。低下は3カ月ぶり。

 経済産業省が31日発表した4月の鉱工業生産指数速報値(2015年=100、季節調整済み)は95.2と、前月比1.3%低下した。低下は3カ月ぶり。新型コロナウイルス感染対策に伴う中国・上海市のロックダウン(都市封鎖)による部品供給不足が響いた。生産の基調判断は「足踏みをしている」に下方修正した。判断引き下げは8カ月ぶり。

 4月の生産は、15業種中7業種で低下した。海外でのスマートフォンなどの需要が減退したため、半導体製品など「電子部品・デバイス」が6.6%のマイナスとなった。「生産用機械」も都市封鎖による掘削機械の部品調達難の影響で2.7%低下した。

 出荷は、8業種で伸びたものの全体では横ばいだった。ウクライナ危機に伴うエネルギー価格高騰で需要が減った「石油・石炭製品」のマイナスが響いた。

 在庫は2.5%の低下だった。

 主要企業の計画に基づく生産予測指数は、5月が4.8%上昇、6月が8.9%上昇となった。上海市の都市封鎖緩和で部品供給制約が解消に向かえば、「自動車などの生産は上向く」(経産省経済解析室)見通しだ。ただ、物価高やウクライナ情勢の影響で生産が下振れする可能性もある。