英国小売業最大手のテスコは4月18日、低迷する国内事業を立て直すために2013年2月期に10億ポンド(約1300億円)を投資することを明らかにした。投資の重点分野は、店舗スタッフ増員によるサービス強化、既存店舗の改装、価格プロモーション強化、プライベートブランドを始めとする商品の品質改善、ブランディングと広告宣伝、インターネットで注文して店舗で商品を受け取る「クリック&コレクト」の導入などネット通販の強化、の6つ。
ライバルのJ.セインズベリーなどが好業績を上げるなかで、テスコの英国事業は低迷しており、12年2月期決算では英国事業の営業利益は前期比1.0%減の25億ポンド(約3200億円)だった。海外事業が好調で会社全体では1.3%増の38億ポンド(約4900億円)の営業利益を上げたが、利益構成で3分の2を占める英国事業の立て直しが急務となっている。
なお、同社の12年2月期の売上高は前期比7.4%増の720億ポンド(約9兆3600億円)。英国事業は6.2%の増収だったが、ガソリン販売を除く既存店売上高はゼロ成長だった。