しまむらは2012年2月期から出店ペースを加速する。11年2月期に61店舗、12年2月期に69店舗だった国内での新規出店を13年2月期には100店舗に増やす。野中正人社長は4月5日、決算発表の席で「国内で年100店舗が今のしまむらには、ちょどいいスピード。店舗開発に力を入れていく」と語った。
今期計画する100店舗のうち「ファッションセンターしまむら」業態が55店舗、「アベイル」などその他の業態が45店舗。全体の4割程度を首都圏に、7割を都市部に集中させる予定。近年オープンした「博多バスターミナルファッションモール」(福岡市)、「ハーモス荏田ファッションモール」(横浜市)など都市型の大型店は販売好調で、家賃水準がしまむらの基準に合えば今後も出店を増やしていく。一方、昨年から標準店の半分の500平方メートルクラスの店舗をレディース専門店として実験的に展開しはじめたが、名古屋・栄、東京・下北沢の店舗は今ひとつの結果で、「アクアシティお台場店」(東京・港区)は春休み以降好調という。
4月13日に上海市内で1号店を出す中国では、同市内であと2店舗の物件契約が完了しており、今期中に3店舗体制となる見通し。1号店と同様にいずれもショッピングセンター内への出店で、売り場面積1000平方メートルクラスの標準サイズ。しまむらに商品を納入するアパレルメーカーの多くが中国で商品を生産、中国での内販権を持っているため、日本のしまむらとほぼ同じ商品が並ぶ。
なお、同社が発表した2012年2月期の連結業績は、売上高が前期比6.0%増の4664億円、営業利益が10.3%増の439億円。13年2月期は売上高4900億円(5.1%増)、営業利益464億円(5.6%増)で4期連続の増益を見込む。