大丸松坂屋百貨店などを傘下に持つJ.フロントリテイリングは、森トラストが保有するパルコの発行済み株式33.24%を取得する。1株当たり1100円、総額約301億円で3月下旬をめどに買い取る。
これによって森トラストの保有株式はゼロとなり、同社に代わってJ.フロントがパルコの筆頭株主となり、同社を持ち分法適法会社にする。J.フロントは百貨店内に外部テナントを積極的に誘致、都市型商業施設的な店づくりを進めており、パルコとの事業上の親和性が高いと判断した。パルコ側もJ.フロントが筆頭株主となることを歓迎する立場を示している。
パルコについてはイオンが昨年2月までに発行済み株式の12%強を取得、提携協議を進めている最中で、今後の同社の出方が注目される。