英国最大手小売業のテスコは8月31日、日本での事業を売却し、日本市場から撤退することを明らかにした。
同社は2003年に加工食品のディスカウントストア「つるかめランド」などを運営していたシートゥーネットワークを買収、日本市場に参入した。その後、千葉県が地盤のディスカウント型食品スーパーのフレックを買収、東京都練馬区に本拠を置くローカルスーパーのタネキンから8店舗を取得するなどして事業を拡大、最近では「テスコ」「テスコエクスプレス」の店名での出店も増やし、首都圏で129店舗を展開するまでになっていた。
だが、世界14ヵ国で5400店舗以上を展開するテスコにとって、日本は国別で最も事業規模が小さく、すでに国内有数の企業に育っている韓国やタイなどの現地子会社に比べて大きく見劣りしていた。少子高齢化が進む日本では今後の成長余地が小さく、中国などより成長性の高い市場に集中するため、日本からの撤退を決めた。