パルコは4月20日、平野秀一社長が退任し、牧山浩三専務執行役が社長に昇格する人事を発表した。取締役10人のうち、筆頭株主の森トラストから2人、約12%の株式を持つイオンから1人を受け入れる。平野氏は専務執行役としてパルコに残る。
森トラストとイオンは平野社長の退任のほか、両社から合わせて5人の取締役をパルコに派遣し、そのうちイオンから派遣する1人を代表権のある会長とするようパルコに求めていたが、お互いに譲歩した格好だ。
イオンはマイカル社長などを務めた松井博史執行役(専門店事業最高経営責任者)を取締役相談役として派遣する。イオンとパルコは今後、業務検討委員会を設置、業務提携に向けた協議に入る。
今年2月にイオンがパルコ株を取得、3月中旬にパルコ側に経営陣刷新や業務提携を求める提案を行ったことで表面化した両社の対立は収束に向かうことになった。