イオンから経営陣の刷新やショッピングセンター(SC)運営事業での提携などに関する提案を受けているパルコは4月6日、「当社取締役会の見解について」という文書を発表すると共に、平野秀一社長が都内で記者会見を開き、イオンの提案を全面拒否する姿勢をあらためて示した。
文書はA4版で9枚に及ぶもので、株式の約12%を保有するに過ぎないイオンが会長兼CEO(最高責任者)など3人の取締役を送り込んで経営を実効支配しようとする姿勢を批難すると共に、SC事業での連携についても、イオングループの都市型SCである「フォーラス」「ビブレ」は老朽化が進んでおり、パルコ店舗と「一体運営する魅力に乏しい」「テナントとの信頼関係が損なわれる」などとイオンの提案内容を逐一批判している。
パルコのテナントや従業員がイオンを批判するコメントを匿名で文書に掲載するなど、パルコ側は感情的な反発を強めており、株主総会における委任状争奪戦に発展する可能性が強まってきた。