帝国データバンクによると今年1~9月の外食産業の倒産(負債1000万円以上、法的整理のみ)は490件で、前年同期に比べて4.0%の増加となった。増加ペースとしては2003年以降では最悪の数字だという。
生活防衛意識の高まりから一般家庭では外食を抑えて内食を増やす傾向が高まっており、また、宴会や接待も減っていることなどが倒産件数の増加に結びついているものと考えられる。
倒産主因別にみると、「不況型(販売不振ほか)」が占める割合が79.0%と大多数を占めた。業態別では「居酒屋・バー」が490件のうち148件(構成比30.2%)と最も多かった。業歴別では「20年以上30年未満」が最も多く107件(同21.8%)、次いで「30年以上」が100件(同20.4%)となっており、相応の顧客基盤を確保している企業でも外食不況に対応できない状況がうかがえる。
地域別では「近畿」の204件(同41.6%)が突出しており、次いで「関東」の145件(同29.6%)、「中部」の29件(同9.0%)と続いている。